憎悪と一足の靴

ブッシュがイラクを訪れ
最後の歓迎に靴を投げつけた記者のニュースをやっていた。
まあ、うまい事避けたものだ。

昨日、アンコール放送の「ヒロシマ」を見た。
原爆の開発に携わった人が広島を訪れ
被爆者と話す機会が設けられたけれど
話は堂々巡りだった。
開発者は友人を真珠湾他で亡くした憎しみもあり
謝罪はしないと言い
被爆者は身内や友人を沢山原爆で亡くし
あんな惨たらしい兵器を作った事への謝罪を望んでいた。
あの１発で戦争を終える事が出来たと思っている人が日本にもいるのだから
アメリカではもっと沢山の人々が
あの爆弾を英雄扱いしているに違いないだろう。

戦争ってのは普通の人の憎悪を無限に膨らませていく。
政治家は「国益を守る」とか「自国の為に」とか言うけれど
戦争になってしまえば自国民も大勢犠牲になり
その周りの人は見たことも無い敵国とされる人々に憎悪を持つ。
憎悪ってのは非常に扱い易い。
向ける方向を決めてやれば
幾らだって膨らませる事は出来るし
信仰や忠誠にも変える事ができる。

あの靴を投げた記者を英雄扱いするつもりはないし
靴を投げられるくらい自由な表現が出来るようになったって事かもしれないが
あれが銃弾だったら
きっと避ける事は出来なかっただろう。
靴で良かった・・・・
あの記者は人を殺めるでなく自分の怒りを表現した。
その憎悪をブッシュはどう受け止めたのだろうか？
１足の靴がイラクの世論を動かそうとしている・・・・・。
これが銃弾に繋がらなければいいのだけれど・・・・。

殺人事件とか
最近いくつかあった通り魔的殺人だってそうだよね。
社会を憂うは勝手にすればいいが
関係ない人にまで憎悪を撒き散らすんだよ。

世の中、大変な事になってきた。
憎悪がこれ以上広がらないように。
さあ、自分はどうできるのだろう？
何も出来ないのに
考えさせられる事が多い今日この頃だ。